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伊坂幸太郎「死神の精度」を読んだ

2006.02.21.Tue.12:20
CDショップに入りびたり、苗字が町や市の名前であり、受け答えが微妙にずれていて、素手で他人に触ろうとしない―そんな人物が身近に現れたら、死神かもしれません。一週間の調査ののち、対象者の死に可否の判断をくだし、翌八日目に死は実行される。クールでどこか奇妙な死神・千葉が出会う六つの人生。
(「BOOK」データベースより)


死神の精度死神の精度
(2005/06/28)
伊坂 幸太郎

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この作者の「オーデュポンの祈り」を読んだときは、なんか洒落た話書こうとして鼻につくなと思ってたけど、「ラッシュライフ」、そして今回のこれはとても楽しく読んだ。

ただ単に趣味の問題だったんだなと思う。
死神の設定も面白いし、短編毎にミステリ風だったりロードムービー風だったりして飽きなかった。
最初と最後の話は自分の趣味にはあわなかったけど。

続編読みたいな。
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伊坂幸太郎「ゴールデンスランバー」を読んだ。

2009.03.01.Sun.01:12
主人公が訳のわからないまま首相暗殺の容疑で追われる。しかも敵は国家レベル。証拠の捏造もメディア操作も自由自在。逃げ切れるか?というお話。
2008年「このミステリーがすごい」国内1位との事。

ゴールデンスランバーゴールデンスランバー
(2007/11/29)
伊坂 幸太郎

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洒落た会話、凝った構成、漫画的なキャラクター。飄々としたいつもの井坂幸太郎です。

俺はこの人の小説はなんか童話っぽいなぁといつも思う。メルヘン。

主人公の状況と照らし合わせて、ケネディ暗殺も陰謀説が主流というような感じで書いているけど、そうなの?とちょっと調べた。いろいろ面白い。これを話の下敷きにしたんだな。

とにかく敵がでかすぎるし、前半部分で主人公がどうなるか?と示唆されているので、スカッと終わらないとはわかっていたけど、読後はさわやかになれます。

それは話に愛があふれているから。ただ希望は・・・・・・あるのか?

個人的満足度 ★★★★☆

ちなみに俺はアイドルのくだりが好き。元カノ主婦はもうちょっと控えめなほうがよかった。
どうでもいい個人の好みです。

伊坂幸太郎「重力ピエロ」を読んだ

2009.06.15.Mon.11:24
連続放火事件の現場に残された謎のグラフィティアート。無意味な言葉の羅列に見える落書きは、一体何を意味するのか?キーワードは、放火と落書きと遺伝子のルール。とある兄弟の物語。

重力ピエロ (新潮文庫)重力ピエロ (新潮文庫)
(2006/06)
伊坂 幸太郎

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映画にもなるらしい、井坂幸太郎の傑作。

いろいろと個性的な作品を残しているが、これが一番面白いという人が多いような気がする。
傑作だと思うけど、俺は他の作品の方が好きかも。

まぁ、でも面白いです。
レイプ、放火と暗めなキーワードが出てくるが、伊坂節のおかげで全然重くない。
というか伊坂ワールドのレイプ、放火なので重くないといったほうがいいのか?

この人の他の作品よりもミステリ要素は強いが、犯人探し、トリック的なものはそれは期待しないほうがいいかも。
そんなものに驚くものではなく、家族愛に感動する物語。


個人的満足度 ★★★★☆

映像化に向いてそうな気もするが、難しいような気もする。
弟役がどんだけ説得力をもつ人を配役できたか、で成功か失敗かほとんど決まりそうだ。

伊坂幸太郎「フィッシュストーリー」を読んだ

2009.06.29.Mon.16:58
「なあ、この曲はちゃんと誰かに届いてるのかよ?」売れないロックバンドが最後のレコーディングで叫んだ声が時空を越えて奇蹟を起こす。デビュー第一短編から最新書き下ろし(150枚!)まで、小気味よい会話と伏線の妙が冴える伊坂ワールドの饗宴。

フィッシュストーリーフィッシュストーリー
(2007/01/30)
伊坂 幸太郎

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特に前情報もなく読んだ。
良くも悪くもいつもの伊坂ワールド。普通に楽しめました。

読んでいて違和感を感じたのは、別の作品からの登場人物が出ていたりしたんだね。
かと言って別にこれが伊坂作品初めて、という人でも楽しめます。

4篇しかないので適当に個人的感想。

動物園のエンジン

いくら伊坂ワールドといえども、ちょっと馴染めなかった。
「オーデュボンの祈り」が好きな人は面白いと思う。
俺は伊坂作品「オーデュボンの祈り」だけが駄目なんだよなぁ。

サクリファイス
最初は諸星大二郎の妖怪ハンターみたいな話かと思ったよ。
まさかそう素直にはいきませんな。

フィッシュストーリー
さすがの構成力。
アイデア一発勝負!で終わらないのが素晴らしい。
ほろっとしました。
これ映画になったみたいだね。
うーん。それはあまり興味がわかないなぁ。音楽関係の作品の映像化って微妙な奴多いし。

ポテチ

好きです。これもほろっとした。
黒澤シリーズはいろいろ広げられそうなので、今後も続くか?
この作品はMO'SOME TONEBENDERの作品にインスパイアされたとの事。
名前だけは知っているが聞いたことがないな。今度聞いてみよう。

伊坂幸太郎「モダンタイムス」を読んだ

2009.10.29.Thu.15:21
1ヶ月ぶりに1冊の本を投げ出さずに読了。
パチスロの調子がよくてそればっかしてました。案の定すっからかんになって再び読書生活。

モダンタイムス (Morning NOVELS)モダンタイムス (Morning NOVELS)
(2008/10/15)
伊坂 幸太郎

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どっかで聞いた話が引用されているなぁと思ったら、「魔王」の続編との事。
そこのところはあまり気にせず、独立した作品として読めます。

いつも以上に伊坂ワールドがぶっ飛びすぎていて、どっかの不条理漫画みたいに感じました。
設定、展開以上に、登場人物の行動があまりにも突拍子がなさすぎる。
そこが最後まで馴染めませんでした。

でもまぁ面白いです。星4つといったところ。

結局、主人公の不倫相手は何だったの?
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