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壬生義士伝

2009.01.22.Thu.19:32
壬生義士伝 上   文春文庫 あ 39-2壬生義士伝 上 文春文庫 あ 39-2
(2002/09)
浅田 次郎

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壬生義士伝 下   文春文庫 あ 39-3壬生義士伝 下 文春文庫 あ 39-3
(2002/09)
浅田 次郎

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今更ながら壬生義士伝(浅田次郎)を読了。

最初は泣かせようする語り口が鼻についたが、なんだかんだいっても感動した。
いい小説だ。

主人公の語りと、それ以外の人の語りから、主人公とその家族について語っていくという手法は結構面白い。なんか語りばっかり書いたな。俺の文章能力はたいしたことないな。
でも最後の手紙はわかりにくい。俺の読解能力がたいしたことないからかもしれんが。

既婚者必読の書。でも主人公のようになれる男は果たして現代日本に存在するのか?

ドラマ、映画に展開されているので、そちらも機会があれば見たい。
ちなみにドラマは10時間くらい、映画は2時間弱らしい。
どう考えても2時間では語れない話だと思うが、どうなんだろう。
それに中井貴一よりも渡辺謙の方がイメージ的にあうので、どちらかというとドラマの方が見たい。

でも10時間かぁ。うーん。
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鳥羽亮「剣豪たちの関が原」

2009.01.28.Wed.22:10
剣豪たちの関ヶ原剣豪たちの関ヶ原
(2007/06)
鳥羽 亮

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鳥羽亮の作品は初めて読む。

小野忠明、柳生宗矩、宮本武蔵が、天下分け目の戦い・関ヶ原を岐路として、剣豪たちの生き方はどう変わったか。

設定の割りには、こじんまりとした小品。
もっとスケールがでかい話だと思ってたから、ちょっと肩透かし。

やっぱせっかく剣豪3人を主人公に据えているのに、接点がほとんどないまま終わっていく。

別に山田風太郎みたいにとは言わないけど、もうちょっとワクワクするような展開にならんもんかな。

読みやすいし、各主人公の話はそれなりに面白い。
これはこれで悪くはないとは思う。

でも最後のあとがきをみたら、作者が出した100冊目となる作品でわざわざ書き下ろしたとの事。
なんかさびしい気もするけど、 別に大風呂敷な作品でないといけない必要はないしな。

山田風太郎「叛旗兵」

2009.02.05.Thu.12:09
叛旗兵 (角川文庫 (5751))叛旗兵 (角川文庫 (5751))
(1984/07)
山田 風太郎

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---あらすじ

直江山城守兼続の養女伽羅に本多佐渡守正信の次男正重との縁談が持ち込まれた。これを嫌った兼続は、大谷刑部の忘れ形見左兵衛を婿として迎えた。が、腑抜けで覇気のない左兵衛に怒った伽羅は、直江四天王に彼を鍛えよと命ずる。ユニークな個性の持ち主で一筋縄ではいかない強者4人、伽羅の婿になりそこねた正重、その左右を守る宮本武蔵、佐々木小次郎までもが加わり、奇想天外な騒動が繰り広げられる。

---感想

なんでもありのエンターテイメント。キャラも立ってます。
エロサウナ入ったり、武蔵と小次郎が雀卓を囲んだりと無茶苦茶な展開の数々。
こんな馬鹿馬鹿しい話なのにラストが切ない。

俺は凄い楽しかった。

個人的満足度 ★★★★★

山田風太郎は面白いと言われてた甲賀忍法帳がイマイチ肌に合わなかったので、それ以降読んでいなかった。

読んだきっかけは、どっかの掲示板で大河で直江やるなら叛旗兵をやれよというのを見たので。
前田慶次も出るし。

大河無理だろ!TV東京がマイルドに改変すればドラマ化はできるかも。

まぁともかく、山田風太郎ちょっと追いかけてみよう。

山田風太郎「柳生忍法帖」を読んだ

2009.03.09.Mon.16:34
暴君加藤明成とその家来「会津七本槍」に復讐する七人の美女と、それを手助けする柳生十兵衛の活躍。
エロい。グロイ。そして痛快。

柳生忍法帖〈上〉 (角川文庫)柳生忍法帖〈下〉 (角川文庫)


忍法帖シリーズを読むのはこれで3作目。

とにかく面白い。

剣には強いが、女に弱い。復讐劇を面白がる奔放な柳生十兵衛がかっこよすぎる。
特に沢庵が捕らえられて敵の城に乗り込んだときのセリフにしびれた。

対する敵は良心が一片もないほどの凶悪、そして人間離れしてます。
鞭を自在に操ったり、犬を自在に操ったり、髪の毛を自在に操ったり、最終的には不死身の男が出てきます。殿様はサイコです。

登場するキャラクターはハチャメチャでストーリーも予測不能。

そりゃ今でも人気あるわな。

ちなみにコレ漫画になっているらしいです。今更知りました。
冒頭の大虐殺シーンはどうすんだろ?
美男美女で天井、床、壁を創った人間部屋とかどうすんだろ?
今度、どんだけエロいか読んでみたいと思います。

個人的満足度 ★★★★★

五十嵐貴久「安政五年の大脱走」を読んだ

2009.03.11.Wed.11:24
井伊直弼に諮られ脱出不可能な断崖絶壁の山頂に幽閉された津和野藩士51名とお姫様。
井伊の要求は姫。猶予は一ヶ月間。刀を取り上げられた津和野藩士、才気溢れたお姫様の脱出劇。

安政五年の大脱走 (幻冬舎文庫)安政五年の大脱走 (幻冬舎文庫)
(2005/04)
五十嵐 貴久

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珍しいタイプの時代小説
脱出困難な状況を示すために俯瞰図が付いています。
映像化すれば映えそうな作品。

物語の大半がトンネル堀りについて描かれている。
武士としての身分は低いが己のプライドをかけてトンネルを掘る黒岩衆。
ここが熱い。

でもラストがすっきりしなかった。
ハッピーエンドなんだけどカタルシスは感じなかった。

トンネル部分で感情移入しすぎたからだろうな。
俺はこういうドンデン返しはいらなかったよ。あるのが好きな人の方が多いとは思うが。

個人的満足度 ★★★☆☆
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