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読書覚書 黎明編

2007.10.04.Thu.20:34
とりあえず前回のブログより読んだ本を覚書。
タイトルさえもうろ覚えの私。
あらすじも書いたり書かなかったり。

隆慶一郎「隆慶一郎全短編集」
 前に読んだ柳生非情剣もまるまる入っていた。
 分厚い一冊だけど、この一冊で全部の短編というのは悲しい。
 作家になるのが遅すぎた。早く死にすぎた。もっと読みたい。
 影武者徳川家康番外編のような短編はイマイチ。本題にはいるのが遅すぎ。
 女駆込寺の連作短編はすごくいい。これは連続ドラマに映像化してもうけると思うよ。
  
尾之上浩司編「闇アンソロジー」
 闇がテーマのホラーアンソロジー。
 いろんなタイプの短編が楽しめて満足。
 この作家は要チェックや!と、こんな形でないと2度と読まない作家のせめぎあい。
 バリ島が舞台の小説は、メッセージがうざいうえ、グロい。文章が癇に障る。

東野圭吾「むかし僕が死んだ家」
 普通に面白い。または普通レベルの面白さ。
 この作者は文章が読みやすいので好きです。

東野圭吾「予知夢」
 理系謎解き短編連作集とでもいうのか?
 しまった!これ前に読んだぞ!
 2度目でも一応読破。
 シリーズ2作目なのだが、1作目よりも理系の雰囲気は薄れています。
 なので文系の私には理解しやすかった。

原哲夫「影武者徳川家康」
 やっぱり傑作だ。これ。
 少年向けのアレンジも良い感じだ。これが連載してた少年のときは読み飛ばしてたけど。
 顔が変わる秀忠のキャラ設定がとても素敵。

以上、敬称略。
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東野圭吾「容疑者Xの献身」

2009.02.10.Tue.17:22
言わずと知れた直木賞受賞のベストセラー。今更書きます。

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一応ガリレオシリーズは既読。そしてドラマの視聴済み。(一応感想も書いてます。) 
探偵ガリレオのシリーズ上にある作品ですが、別にそんなもの知らなくても普通に読めます。

ベストセラーや純愛というキーワードに懐疑的、かつ東野圭吾食傷気味の俺でも、すんなり楽しめた。ってか震えた。

ミステリーとしてはどうなんだろうという意見もあるみたいだけど、自分はそっち方面でも十分楽しめました。
トリック自体はありふれたものだけど使い方がいい。俺は気づかなかった。

どっかのゲームの宣伝にあったけど、まさしく万人にヒットするツボをおさえてます。

一応、映画の方も評判いいみたいです。そっちも見たい。
この作品の映像化権のために、微妙なガリレオシリーズ(俺はそう思う)を豪華キャストで連ドラにしたって噂は本当なのかな?

東野圭吾「流星の絆」を読んだ

2009.03.13.Fri.08:18
両親を殺された三兄妹の切ない復習劇。
宮藤官九郎演出、二宮和也、錦戸亮、戸田恵梨香出演のドラマの原作。そこそこヒットしました。

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ドラマは視聴済み。
クドカンのくどい笑い、ふざけたキャラ設定は苦手な方だけど、ドラマは結構はまってました。
戸田恵梨香がまたかわいいのよ。その他キャストもいい。
コメディパートのウェイトが大きい分、シリアスパートとの落差で感情を揺さぶられます。

だからある種のフィルターがかかった感想です。

原作は寄り道なしで話を展開。スッキリした文体でスラスラ読める。
普通に面白い。または普通レベルの面白さ。
よくある東野圭吾の佳作。

ラストが綺麗で切なくなります。

でも400ページ強の小説と連続10回のドラマを比べるのは酷だが、ドラマと比べると感情移入レベルが違うから物足りなさは残った。
それに絆とタイトルがついている割には、兄妹の絆が深さが伝わらない。
刑事と功一の関係もなぁ。妹と血がつながっていない設定の必要性もないような。。。

かといって、この小説を800ページの上下巻にすればいいのか?という話でもないし、これはこれでよし。

ごちゃごちゃいってますが、ドラマも小説もどちらもおすすめ。


個人的満足度 ★★★★☆

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東野圭吾「聖女の救済」を読んだ

2009.07.16.Thu.17:49
男が自宅で毒殺されたとき、離婚を切り出されていたその妻には鉄壁のアリバイがあった。湯川が推理した真相は「虚数解」だという。

聖女の救済


ドラマにもなったガリレオシリーズの長編。
ドラマオリジナルキャラだと思ってた内海薫が登場したり、彼女が福山雅治の音楽を聞いていたりとお遊びもあり。作者がドラマを気に入ったのかな?

しかし話にもトリック的にもイマイチ盛り上がらなかった印象。
「容疑者Xの献身」のようなものを求めた俺が悪かったのか?

内海視点、草薙視点、被害者妻視点、愛人視点。
どことなくぼやけた感じ。

せめて主人公である被害者妻に感情移入できれば面白かったんだろうな。
立ち振る舞いが完璧すぎて鼻に付いた。
それから男の俺としては被害者の「子供を生まない女はいらない」思想についていけない。
そんな奴いるんだろうけど、いまいちリアリティを感じなかった。

個人的満足度 ★★★☆☆

東野圭吾「パラドックス13」を読んだ

2009.07.22.Wed.10:44
13時13分からの13秒間、地球は“P‐13現象”に襲われるという。何が起こるか、論理数学的に予測不可能。その瞬間―目前に想像を絶する過酷な世界が出現した。なぜ我々だけがここにいるのか。生き延びるにはどうしたらいいのか。いまこの世界の数学的矛盾を読み解かなければならない。

パラドックス13


タイトルとあらすじを見る限りハードSFっぽいですが、「ドラゴンヘッド」のようなパニックサバイバルストーリー。
というわけで僕はパラドックス、数学的矛盾、P-13現象という言葉に惑わされ、SF的な展開を期待してしまい結果、肩透かしを喰らいました。

この手のジャンルはあんまり読んだ事がないのですが、思ったより動きが少ないような。
状況が悪化した!→待機or移動。ばっかり。

でも極限状況での人間ドラマと考えれば、それなりに面白いです。
そのまま突っ走ってくれればいいのに、最後は強引にも思えるSF展開。
それが見事に決まってないので全体的にイマイチに感じてしまった。

個人的満足度 ★★★☆☆
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